今回の鬼滅の刃は
ムードメーカー
我妻善逸について
お話しようと思います。
善逸は鬼殺の刃きっての
ギャグ担当です。
ときに言葉で、
ときに顔芸で笑わせてくれる善逸は
登場人物の間ではもちろん、
私達読者にとっても
心のオアシス的な存在だと
いえるのではないでしょうか。
特に精神がゴリゴリ削られるような
シリアスな展開が続く
無限城編に突入してからは、
善逸のいい意味での騒がしさに
心を救われている人が
多かったのではないでしょうか。
善逸のヘタレキャラは
映像やスピンオフ作品(小説)でも
健在です。
善逸の代名詞である
独特な叫び声は
アニメの中で声優の下野さんによって
見事に表現されていますよね。
数多くある善逸の迷言は
彼の熱狂的なファンからも愛され、
いくつもの善逸発言が
デザインされた
「善逸ネガティブミニタオル」という
シュールな公式グッズまで
販売されているほどです。
おまけに人気のために
売れ切れ続出しています。
主要人物の1人である善逸は
主人公である炭治郎と
何かと対照的な役割を担っています。
豪胆な炭治郎とビビリな善逸。
水の呼吸に加えてヒノカミ神楽という
新たな武器を手に入れた炭治郎と、
一つの型を究める善逸、
天然たらし系の炭治郎と
女の子スキスキ系の善逸など、
対照的に描かれている事が多いですね。
炭治郎と真逆の要素を
たくさん持ち合わせていることが、
また善逸のキャラクターを
一層際立たせているのでしょうね。
最終選抜ののちに
炭治郎と再会した時は
道端で女にすがっていました。
善逸が道にうずくまっていたところを、
心配して声をかけてきてくれた女性に
必死に結婚を迫っていたのです。
その姿は人を殺した鬼に対しても
慈愛心を失わない炭治郎でさえ、
軽蔑のまなざしを向けるほどの
醜態でした。
基本的に可愛い子を見ると
すぐに惚れてしまう善逸は
甘露寺のキュンキュンとは
違った意味なので、
少しなんかアレですね?・・・
そして上司にあたる天元に
妻が3人いる事が分かると逆上し、
上司に向かって
「てめぇ」呼ばわりする始末です。
女が絡んだ時の善逸は
かなり面倒な人間となってしまいます。
善逸は人の感情が
音になって聞こえるという
特異体質の持ち主です。
そのために
他人の悪意や卑しさを
目の当たりにする機会が
多かっただろうと
推測することができます。
孤児として産まれ、
他人に期待されずに育ち、
挙句の果てには騙されるという
そんな善逸の背景を見ていれば、
獪岳 のように
幸せの箱に穴が空いている状態に
陥ってもおかしくはありません。
ただ同時に善逸の特殊能力は
嘘偽りにない本心が分かるからこそ、
じいちゃんの愛情や
炭治郎の友情を
まっすぐに受け取る事が
できたのでしょう。
もちろん
産まれ持った性格もあるでしょうが、
感情が音になって聞こえる能力が
善逸の「幸せの箱」に開いた
おおきな穴をふさぐ手助けを
してくれるのではないでしょうか。
善逸の技である
「壱の型・霹靂一閃」は
空から地上めがけて落ちる雷のように、
直線的な線で描かれています。
アニメではその特徴が
より顕著にあらわれており、
とくに第17話の那田蜘蛛山で
月をバックに「霹靂一閃」を
繰り出すシーンは迫力満点です。
スピードに乗った連続攻撃で
相手を錯乱し、
最後は下から上に跳ね上がるように
一瞬で鬼の首を切り落としています。
一方残りの雷の型は
原作の描写を見る限りでは
性質が異なる印象を受けます。
直線的で早い攻撃が特徴の
「霹靂一閃」とは対照的に
獪岳が繰り出した、
弐~陸の型はビリビリとした
細かい雷のような描写が目立ちます。
落雷のような直線的な動きと、
雷のような複雑な動き、
この違いが6つの型を
習得できなかった理由として
関係しているのかもしれません。
今まで
「霹靂一閃」のみを
技に戦ってきた善逸が
獪岳の首を切り落としたのは、
善逸自身で生み出した
「火雷神」でした。
善逸はこの「火雷神」を
いつ完成させたのでようか。
善逸が「火雷神」を繰り出した後に
獪岳に告げた
「この技でいつかアンタと肩を並べて戦いたかった・・・」
という台詞から推測するに
「いつか」獪岳に追い付くために、
時間をかけて善逸が準備した
新しい型だと考えられましね。
また黒髪時代の
「じいちゃんに隠れて修業もしてんだよ」という発言も加味すると、
このころすでに「火雷神」の練習を
始めていた可能性もありそうですね。
そして技が完成できたのは
岩柱邸での柱稽古の最中ではないかと
思います。
善逸は岩柱邸を出立する炭治郎に対して
「やるべきこと やらなくちゃいけないことがはっきりしただけだ」
と伝えていますが
この「やるべきこと」とは
自分の手で獪岳を倒す事であり。
「漆ノ型・火雷神」を完成させることを
意味していたのでしょう。
鎹鴉の中で
唯一の雀であるチュン太郎は
数多くの鬼殺隊隊士がいるなかで、
なぜ善逸のパートナーに
えらばれたのでしょうか?
チュン太郎は「戦いたくない」と
駄々をこねる善逸を叱咤激励し、
鳥言葉を理解してくれない善逸にも
根気強く向き合ってくれる、
とても面倒見のいい性格の持ち主です。
愛情を持って叱ってくれて、
どんなことがあっても決して見放さない
その姿勢はじいちゃんにそっくりだと
思いませんか。
チュン太郎が善逸の
パートナーになったのは
善逸の性格を見越したお館様の
慧眼によるものだと
いえるのでしょうね。
そんな善逸の活躍を映画でもアニメでも
早く観たいものですね
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