今回の鬼滅の刃は
不器用で優しい兄
不死川実弥について
お話したいと思います。
この記事はネタバレを含みます。
風柱の実弥の内面を
一言で表すのなら
「不器用」
という言葉が
一番相応しいのではないでしょうか。
荒々しい性格のように感じますが、
戦闘中の実弥はむしろ器用で、
剣技の才にも優れています。
また元お館様(産屋敷耀哉)や
悲鳴嶼行冥の前では
礼儀正しく振る舞ったり、
柱合会議で中座しようとする義勇を
「それぞれの立ち回りも決めねぇとならねぇだろうが」と
呼びとめたりする様子から。
礼儀や柱としての責任感を
十分に持ち合わせている
人物だといえるでしょう。
スピンオフ作品(小説)の
内容からも分かるように、
本来はとても優しい人間です。
だからこそ
「弟である玄弥には平和な場所で生きて欲しい」という思いから、
厳しく当たってしまう。
実弥なりの
愛情の形ではあるのですが、
見ている側としては
もどかしいものを
感じてしまいました。
善逸が柱稽古の際に
「何だこの捻じ曲がった禍々しい音は」と表現していたのも、
なかなか素直になれない
実弥の不器用な性格が
現れていたのかもしれないですね。
玄弥を鬼狩りの世界から
遠ざけるために、
冷たい態度に徹してきた実弥が
口にした
「玄弥が幸せに暮らす場所には俺が鬼なんか来させねぇから・・・」
という独白に
思わず涙腺を刺激された方は
多いのではないでしょうか。
これまで頑なに
本音を隠してきた実弥が
どうしてこのタイミングで
真実を告げたのか、
その理由は至って
シンプルなものなのだと思います。
黒死牟との戦いを前に
改めて死を意識し、
万が一命尽きたとしても
後悔しないように、
弟に本心を告げておこうと
したのではないでしょうか。
実弥は危険な世界から
玄弥を遠ざけるために、
拒絶という方法を選択しました。
それは実弥なりの苦肉の策であり、
本心は玄弥と同じく、
叶うのであれば2人で家族を守ろうと
誓い合った頃のように、
兄弟で並んで生きていたいと
願っていたに違いありません。
読んで字のごとく
希血を持って産まれてくる人間は
多くありません。
それにも関わらず
不死川家からは兄弟揃って
特異体質者がでています。
もしかすると亡くなった弟や妹も
何らかの変わった血を
有していた可能性もゼロではないと
思います。
母親が襲われたのも
希血の持ち主だったから
という理由もありますね。
螺旋状の太刀筋から繰り出す
壱ノ型 鹿旋風・削ぎは
上空に向かって
風を巻き上げるように刀を振るう
肆ノ型 昇上砂塵爛など、
風の呼吸の使い手である
実弥の技は豪快かつ荒々しい
印象を受けます。
太刀筋のように
戦闘スタイルも斬って斬りまくる
激しいものかと思いきや、
そこはさすがに
柱にまで昇りつめた実力者で、
戦い方はとても理知的です。
黒死牟戦では
相手の足もとをえぐって
間合いをつめたり、
玄弥の銃や刀を駆使して
相手の意表を突いたりと、
戦況を見極めたうえで
適切な攻撃を繰り出しています。
豊富な戦闘経験から
導きだす攻撃予想能力、
そして豊富な攻撃バリエーションも
実弥の武器であると
いえるのではないでしょうか。
トライ&エラー型の炭治郎と
ひらめき型の実弥ですが、
思考しつつ戦うという意味では
案外似たもの同士
なのかもしれません。
そん実弥の活躍を
早くアニメでも見たいですね。
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